太陽光実験室 ~陰の影響⑤ ポール陰想定試験
京都エコエネルギー学院の屋上に設置している太陽光発電システムにはTigo社の監視装置が設置してあります。
このTigo社の監視装置ではモジュール単位での出力・電圧・電流の確認ができることが特長です。
このシステムを使って陰の影響による実験を行いました。
今回ご紹介する実験は、モジュール2枚に陰がかかった時のモジュールの出力、電圧、電流がどのように変化するかを確認してみました。
実験の結果をみてもらうに当たって、太陽光発電実験室 ~太陽光発電システムに陰がかかったらどうなるの? をご確認いただくとより、理解しやすいと思います。
1.システムレイアウト
14直列×2回路(ストリングA(strA)とストリングB(strB)の2つのストリングで構成)
strAの南西角にポールを設置し、陰を作りデータを取得した。A14、A13モジュールに陰ができる状態で測定した。
2.陰の状況
モジュールA14、A13の上に時間によって変化する陰を作った。
【まとめ】 A14、A13とストリングB平均値の比較
◆電力比較
ストリングBの平均値と比較して約40~20%減少。
◆電圧比較
ストリングBの平均値と比較して電圧は激しく上下動している。
◆電流比較
ストリングBの平均値と比較して約40~20%減少。
これは、それぞれの陰になったモジュールの結果です。
構内柱や電力柱、その他のポールが立っている設備は一般的にありうる状況です。そのポールの陰によって発電量に影響を及ぼすことがイメージできるかと思います。
※本実験は京都エコエネルギー学院で実施したデータをそのままお伝えしています。
本実験結果は、あくまで学院で実験した際のデータであり、全てのシステムが同様の結果になるというものではありません。また、Tigoのシステムが設置されていることによる影響があることも考慮する必要があります。
詳しくは、京都エコエネルギー学院開催の「保守メンテナンス研修」にて説明しています。
※太陽光実験室では、皆さんのご感想・ご意見を募集しています。
こんな実験はできないのか? こんな状況では太陽光発電はどうなるのか? 等ございましたらお気軽にメールをください。
貴重なご意見として検討させていただきます。
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